経費精算、12枚のレシート金額をClaudeに貼ったら「確認すべき1枚」まで教えてくれた

Claudeに5人分の交通費の金額を貼って集計を頼んだ画面(架空のテストデータ) Uncategorized

月末の経費精算やレシートの集計に時間を取られている、小さな会社の人に向けた話


月末が近づくと、レシートや領収書が机や共有フォルダに溜まっていく。1枚ずつ金額を拾って、人ごとに合計して、おかしな金額がないかを目で追う。専任の担当者がいない会社だと、これを本業の合間にやることになる。難しい作業ではないのに、地味に時間と気力を持っていかれる、というのが月末の経費精算だと思う。

まず自分で試したこと:金額をテキストで貼ってみた

この作業をClaudeに任せられないか、最初に試したのは一番単純なやり方だった。レシートの金額を手で打ち込み、テキストのままClaudeに貼って、集計とコメントを頼むというものだ。テスト用に、架空の5人分・合計12枚のレシートの金額を用意して、次のように頼んだ。

今月の交通費精算、メンバー5人分をまとめて。誰がいくら使ったかの合計と、承認していいか一言でコメントして。

その下に、1人ずつ「レシート3枚 2,400円 / 1,800円 / 3,200円」のような形で金額を並べた。返ってきたのは、人ごとの枚数と合計をまとめた表と、全体で12枚・36,600円という合計だった。手元で足し直してみたが、金額は合っていた。

Claudeに5人分の交通費の金額を貼って集計を頼んだ画面。人ごとの合計表と、高橋さんの内訳確認を促すコメントが返ってきている

※画面は、実際のやり取りの文面をそのまま、見やすく再現したもの。

面白かったのは、表の下に付いてきたコメントだ。

田中さん、佐藤さん、鈴木さん、渡辺さんは1枚あたりの金額も妥当で、そのまま承認して問題なさそうです。高橋さんだけ、1枚12,000円と突出して高額なので、行き先・用途(出張や新幹線・飛行機などの長距離移動か)と領収書の内訳を確認してから承認するのがよいと思います。

こちらは「承認していいか一言で」としか頼んでいない。それでも集計だけでなく、「ここは確認したほうがいい」という場所まで教えてくれた。毎月、全員分を同じ熱量で見直すのは大変なので、「見るべき場所に先に印が付く」だけでも負担はかなり変わると感じた。

ただし、これはあくまで1回試しただけだ。聞き方や金額によって、コメントの出方は変わる可能性がある。12,000円が本当に問題なのかどうかも、Claudeには分からない。分かるのは「他と比べて突出している」というところまでだ。

写真をそのまま渡す方法(こちらは自分では未検証)

金額を手で打ち込むのが面倒だ、というのが次の壁になる。ここは先に正直に書いておくと、レシートの写真をアップロードして読み取らせる検証は、まだ自分ではしていない。以下は、確認できた公式の情報と、すでに実践している人の投稿の紹介にとどまる。

  • 公式の仕様:Claudeは画像(JPEG・PNG・GIF・WebP)とPDFなどのドキュメントを読み取れる。1回のチャットに添付できるのは最大20ファイルまで。動画や音声は対象外なので、レシートは「動画で撮る」のではなく「写真かPDFで渡す」形になる。
  • 実践している人の例:@kouranokame7さんの投稿では、レシートや通帳を写真のまま貼り、「日付・金額・内容の3列にまとめて」と頼む使い方が紹介されている。さらに、最初に「怪しい行だけ挙げて」と聞いておくと、あとの見直しが減るそうだ。最後の金額チェックは自分の目でする、とも書かれていた。

自分で試した「金額を貼る」やり方と、この「写真を渡す」やり方は、頼み方の部分はほとんど同じだ。違うのは、金額を人が打つか、Claudeが読み取るかの入り口だけだと考えている。写真で試す機会があれば、結果は別の記事で書きたい。

やり方を3ステップにすると

  1. 材料を渡す。金額を打ち込んだテキストを貼る。写真やPDFを渡す場合は、1回のチャットに最大20ファイルまでという上限があるので、人ごとや日ごとに分けておく。
  2. 頼み方を決める。「誰がいくら使ったかの合計」「日付・金額・内容の表」のように、出してほしい形をはっきり書く。そのうえで、「確認したほうがいい行があれば、理由と一緒に挙げて」と一言足しておく。今回のように、確認ポイントが返ってくる。
  3. 人が確認する。返ってきた合計と、挙がった確認ポイントを、手元の元データと突き合わせる。承認するかどうかは、ここで人が決める。

任せきりにしないための確認ポイント

  • 最終的な金額は、人が見る。今回の合計は合っていたが、いつも合っている保証はない。写真から読み取らせる場合は、にじんだ数字や手書きの数字の読み違いも起こりうる。合計額は、電卓か表計算ソフトで一度足し直すのが安全だ。
  • 「怪しい」の判断は鵜呑みにしない。Claudeが挙げるのは、他と比べて目立つ金額などの手がかりだ。問題があるという断定ではない。逆に、何も挙がらなかったからといって、問題がないとも言い切れない。
  • レシートに含まれる情報に注意する。氏名、取引先、店舗名、社外秘にあたる情報が写り込んでいることがある。外部のAIサービスに渡してよいかどうかは、先に自分の会社のルールを確認してほしい。今回の試しは、架空の名前と金額だけで行った。

他の業務でAIを「人手の代わり」に使う考え方は、人を増やさず、AIを増やす。海外で広がる「AI社員」という考え方でも書いている。また、書くこと自体が重い作業については、日報が進まないのは文章力のせいじゃなかった。話すだけで整う音声入力「Typeless」で扱った。

まとめ

金額をテキストで貼るだけでも、合計と「ここを確認したほうがいい」という印が返ってくる。それだけで、月末の精算の重さは少し変わる。ただし、判断と最終チェックは人の仕事のまま残る。次の月末は、本物のレシートではなく、まず先月ぶんの金額から個人名を外したものを貼って、どんなコメントが返ってくるかを見てみるのがよさそうだ。

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