Claude・GPT・Gemini・Grokを、契約1つで行き来できるAIスタジオを見つけた
結論:用途ごとにAIの契約を分けていて「毎月の支払いと使い分けが面倒」という人は、Clicoのような複数モデル対応サービスが候補になります。ただし、使えるのは月ごとの「クレジット」の範囲内で、何にいくら消費するかは細かく公開されていません。この記事では、公式ページで確認できたこと(2026年10月17日確認)と、確認できていないことを分けて整理します。私は実際には契約しておらず、使い心地の検証はしていません。
このブログでもClaudeを中心に使っていますが、画像生成はこのモデル、リサーチはあのモデル、と用途によって得意なAIが違うのは実務でもよく感じます。契約をいくつも抱えるのも面倒だし、かといって1つに絞ると「あのモデルなら出来たのに」という場面が必ず出てきます。
海外でClico(旧称:Invoko)というツールが話題になっているのを見つけました。公式サイトの説明では、リサーチ・文章作成・画像・動画などを1つの場所でこなす「AIスタジオ」です。今回は実際に契約しての検証はしていないため、公式サイトの情報をもとに紹介します。

Clicoとは:複数のAIモデルを1つのアカウントで使い分けるサービス
Clicoは、チャット用のAIモデル、画像生成モデル、動画生成モデルをまとめて呼び出せるサービスです。Web版のほか、Chrome拡張とMac用のデスクトップアプリがあり、公式の料金ページでは3つとも全プランに含まれると案内されています。
「ChatGPTとClaudeを両方契約している」「画像生成だけ別のサービスを使っている」という人が、窓口を1つにできるかもしれない、というのが基本の発想です。
できること
公式サイトによると、主な機能は次のとおりです。
- Deep Research:添付ファイルと公開されているWebの情報を組み合わせ、出典リンク付きで回答する。公式も「出典は自分で確認してから使うように」と注意書きをしています
- 画像の生成・編集:プロンプトや参考画像から画像を作る。参考画像どおりに再現できる保証はない、とも書かれています
- 動画の生成:Pro以上で使える(Freeでは不可)
- 文章作成・資料の読み込み:PDF、Word、PowerPoint、テキスト、CSV、Excelなどを添付できる。1回の依頼につき10ファイルまで、1ファイル8MB、合計20MBまで
- Webサイトや簡単なゲームの作成:静的サイトや、ブラウザで動くゲームを作れる。ログイン機能や決済などのバックエンドは別に用意が必要で、ProとMaxはソースコードのZIPダウンロードができる
- 会話の保存:過去の会話を開き直して続きを頼める
使えるAIモデル
公式の料金ページ(2026年10月17日確認)には、チャット用モデルが次のように載っています。
- Free(7モデル):Claude Haiku 5.5、GPT-6 Luna、GPT-5.6 Luna、Gemini 3.1 Flash Lite、GLM 5.3 Flash、DeepSeek V4.1 Flash など
- Pro・Max(29モデル):上記に加えて、Claude Opus 5.5、Claude Sonnet 5、GPT-6 Sol、Gemini 3.8 Flash、Grok 4.7、Kimi K3 など
画像モデルとしては GPT Image 2.5 や Nano Banana Pro、FLUX.2 など、動画モデルはProとMaxで Seedance 2.5、Kling 3.0 Pro、Veo 3.1 などが並んでいます。ただしモデルの顔ぶれは入れ替わりが速く、数か月で変わりうる部分です。契約前に、自分が使いたいモデルが今のプランに入っているかを、必ず公式ページで見直してください。
料金プランの比較
公式の料金ページ(2026年10月17日確認、価格は米ドル)をまとめると次のとおりです。
| Free | Pro | Max | |
|---|---|---|---|
| 月額 | $0 | $19.90 | $49.90 |
| 年払い | なし | $192(一括) | $480(一括) |
| 毎月のクレジット | 200 | 2,000 | 5,000 |
| チャット用モデル | 7 | 29 | 29 |
| 使える機能 | チャット・画像 | チャット・画像・動画 | チャット・画像・動画 |
| クレジットカード | 不要 | 必要 | 必要 |
ポイントは次の3つです。
- Freeはカード不要:以前の版ではカードの要否が不明と書いていましたが、料金ページに「不要」と明記されているのを確認しました
- クレジットは繰り越せない:年払いでも、クレジットは毎月付与され、使い切れなかった分は翌月に持ち越せません
- 年払いは約20%お得:Proは月払い$19.90×12か月=$238.80に対して年払い$192、差額は$46.80(約19.6%引き)。Maxは$598.80に対して$480で約19.8%引きです
私がやってみた:公式の数字から月のクレジットを試算
今回、ツール自体は動かしていません。その代わり、公式ページに書かれている「目安の数」から、自分の使い方に当てはめて計算してみました。これは私の計算であって、公式が示している単価ではありません。
公式の料金ページには、Proの2,000クレジットで「GPT Image 2.5の画像が約500枚、または10秒・720pの動画(Seedance 2.0 Mini)が約20本」と書かれています。割り算すると、この条件では画像1枚あたり約4クレジット(2,000÷500)、動画1本あたり約100クレジット(2,000÷20)です。
Maxの目安(画像約1,250枚、動画約50本)で同じ計算をすると、画像は5,000÷1,250=4、動画は5,000÷50=100で、同じ単価になりました。
この単価を使って、Proで「画像100枚+動画10本」を作る月を考えてみます。
- 画像:100枚×4=400クレジット
- 動画:10本×100=1,000クレジット
- 合計:1,400クレジット(残り600クレジットを、チャットやリサーチに回せる)
もう1つ気づいたのは、MaxはProの2.5倍のクレジットで、価格は約2.5倍($49.90÷$19.90≒2.51)という点です。1クレジットあたりの値段はほぼ同じなので、Maxは「割安になる」というより「枠が大きくなるだけ」と読めます。足りなくなるまではProで十分そうです。
注意点として、公式も「モデル・品質・解像度・長さ・参考画像などで消費量は変わる」と書いています。上の試算は、この2つの目安モデルに限った話です。チャットやDeep Researchが1回あたり何クレジットかは、料金ページには載っていませんでした。
ほかの選択肢との比較
「複数のAIを使いたい」場合の選び方を、公式情報から整理しました。
| 各社の契約を個別に持つ | Clicoのようなまとめサービス | |
|---|---|---|
| 契約・請求 | サービスごとに別々 | 1つ |
| 使えるモデル | 各社の最新機能をフルに使える | サービスが提供しているモデルの範囲 |
| 使い放題か | 各社のプランによる | 月のクレジット内(繰り越し不可) |
| 乗り換えやすさ | 各社を個別に解約 | 1つを解約すれば済む |
| 向く人 | 1つのAIを毎日長時間使う人 | 用途ごとにモデルを替えたい人 |
各社の月額料金はここでは書きません。比べる場合は、それぞれの公式ページで最新の価格を確認してください。
注意点
- クレジット制:「使い放題」ではありません。画像や動画をたくさん作る月は枠が足りなくなる可能性があり、足りなければ更新まで待つことになります(公式FAQ)
- 単価が非公開:画像や動画の目安はあるものの、チャットやリサーチ1回の消費量は確認できませんでした。まずFreeで、自分の使い方でどれくらい減るかを見るのが安全です
- データの扱い:公式サイトに「データの扱い」の説明ページへのリンクはありましたが、本文までは確認できていません。仕事の機密情報を入れる前に、自分で読んで判断してください
- 返金の方針:料金ページには返金ポリシーの記載がありませんでした。有料プランは、解約すると現在の支払い期間の終わりまで使えると書かれています
- モデルの入れ替わり:名前や顔ぶれが変わることがあります。この記事の情報は2026年10月17日時点です
よくある質問(FAQ)
Q. 無料で使えますか?
A. Freeプランがあり、クレジットカードは不要と料金ページに書かれています。毎月200クレジットで、使えるチャット用モデルは7つ、動画はProまたはMaxが必要です。
Q. 画像1枚や動画1本でいくら分のクレジットを使いますか?
A. 公式は単価を一覧では出していません。目安として、Proの2,000クレジットで画像約500枚、または動画約20本と書かれているので、そこから計算した約4クレジットと約100クレジットは参考値です。モデルや設定で変わります。
Q. 使い切れなかったクレジットは次の月に持ち越せますか?
A. 持ち越せません。年払いでも、クレジットは毎月付与され、毎月リセットされます。
Q. Claudeそのものを契約するのと同じことができますか?
A. 同じとは限りません。Clicoが提供するのは、サービス経由で使えるモデルです。各社の公式アプリ固有の機能は、同じように使えるか確認できていません。
Q. 解約するとどうなりますか?
A. アカウントの請求画面から手続きでき、現在の支払い期間の終わりまで使えると案内されています。
まとめ
複数のAIモデルを日常的に使い分けている人には、契約を1本化できる可能性のあるサービスです。一方で、月のクレジットという上限があり、消費量の細かい単価は公開されていません。まずはカード不要のFreeで、いつもの使い方を数日試してクレジットがどれくらい減るか見てから、Proを考えるのが無理のない順番だと思います。

